主題3(公募・一部指定)
H. pylori 感染・未感染、既感染診断の現状と問題点
Current trends and issues for differential diagnosis of H. pylori infectious status

司会:伊藤 公訓(広島大学病院 総合内科・総合診療科)
   塩谷 昭子(川崎医科大学 消化管内科学)

H. pylori 感染状態(現感染、既感染、未感染)を正しく診断することは、胃がん検診のみならず上部消化管診療の基本となっている。未感染を正しく診断しなければ、胃がんリスク診断を誤ることとなり、既感染を正しく診断しなければ、不必要な除菌治療を実施するなど患者に不利益を与えるような誤った診療につながる。一方、本邦で広く普及している血清抗体検査においては、ラテックスキットの急速な普及拡大や、各種検査キットにおける最適カットオフ値の変化により、実際の検診・診療の場では少なからず混乱が生じている。本セッションでは、H. pylori 感染診断の問題点を整理し、感染診断を正しく行うための指針を確立することを目的とし、血清抗体法を含めH. pylori 感染診断法に関する演題を広く募集する。より精度の高い感染診断を行うため、実施可能で有効な方策を提案してほしい。またこれらの診断法を実地診療・検診に普及させるための試みについての報告も期待する。