主題6(公募・一部指定)
小児・若年者のH. pylori の現状と対応
Current status and response to H. pylori infection in children and adolescents

司会:奥田 真珠美(兵庫医科大学 小児科)
   清水 俊明(順天堂大学医学部 小児科)

小児のH. pylori 感染率は減少し、小児のH. pylori 関連疾患を診療する機会は激減している。一方、小児・若年者のH. pylori 感染への対応は胃癌予防の観点から議論されることが主となっており、診断・治療のアップデートが十分でないと感じている。

診断においてはスクリーニング検査として用いられる抗体測定法、確定診断としての便中H. pylori 抗原や尿素呼気試験の精度や有用性に関するエビデンスの構築が必要である。さらに重要なのは小児・若年者への治療である。クラリスロマイシン(CAM)耐性率が高く、通常のfirst-lineでは高い除菌率が得られないこと、小児で“臨床試験は実施していない”薬剤をどのように使用していくのか、CAM感受性検査を含めたコンセンサスの構築が急務である。

本主題では、小児・若年者のH. pylori 感染症の診断と治療を中心に疫学、病態に関する多くの演題を期待している。